基本操作がガラッと一新⁉️
~WatchOS10で変わった操作方法を一挙にご紹介~


9月19日、iOS 17と同時にリリースされたApple Watch用の最新OS、「WatchOS 10」。新しい文字盤や便利機能が複数追加された大型のメジャーアップデートでしたが、これまでの基本操作が大きく変更されてしまい、戸惑ってしまった方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、WatchOS 10のアップデートで変わってしまった、各種操作方法について一挙にご紹介したいと思います。

⌛今回は直接VoiceOver・スクリーンリーダーと関係のある内容ではありませんが、全盲ユーザの方でもわかりやすいよう説明していきたいと思います。


青いスポーツバンドが装着された、アップルウォッチ風のスマートウォッチのイラスト

🅰️ ボタン操作

それでは早速、WatchOS 10で変わったボタン操作からご紹介していきます。

デジタルクラウン

デジタルクラウン(丸井つまみのようなボタン)操作については、ダブルクリック操作と上に回す操作が変更されています。

ダブルクリック

これまでの操作
1つ前に使っていたアプリに戻る
WatchOS 10の操作
アプリの履歴を開く

簡単に書くと、このようになります。LUCAは個人的に「1つ前のアプリに戻る」という操作が好きで「最後に開いていた2つのアプリ間を行き来する」という使い方をよくしていたのですが、この機能は今回のアップデートでなくされてしまいました。

代わりに搭載されたのが、バックグラウンドアプリの一覧を表示してくれる、新しくなった「Dock」機能です。こちらはiOS・iPadOSのアプリスイッチャーとほぼ同じもので、裏で動作しているアプリを閲覧・管理することができるようになっています。

好みは分かれるかもしれませんが、iPhoneに似た操作性になったという印象です。

上に回す

これまでの操作
各文字盤特融の動作(ナイトモードの切り替え、アニメーションの進行など)
WatchOS 10の操作
スマートスタック(ウィジェット)の表示

WatchOS 9以前では専用の機能が割り当てられていなかった、「文字盤画面でデジタルクラウンを上に回す」という操作ですが、今回のアップデートでは目玉機能の1つ、「スマートスタック」画面を呼び出せるようになりました。

スマートスタックとはiPhoneのウィジェットのようなもので、これまでは一部の文字盤の一部の枠にしか適用できなかった、情報量の多いコンプリケーションと似た画面を重ねて表示することができるようになりました。VoiceOverユーザにとっては「スタック」(束)のような印象は薄く、単純な横スワイプで数多くの情報が閲覧できます。

ウィジェットは長押しすることで容易に追加・編集できるようになっていますが、現在はまだ対応しているサードパーティ製アプリが少なく、あまり自由にカスタマイズできるという状況ではありません。ただ徐々に対応アプリも増えていくとは思いますので、今後に期待しましょう。

※なお、これまでの機能は一度文字盤を選択してからデジタルクラウンを回すことで実行できます。

サイドボタン

サイドボタンについてはシングルクリック機能が大幅に変更されました。

これまでの操作
Dockを開く
WatchOS 10の操作
コントロールセンターを開く

これまではサイドボタン1つで開くことができていたDock。表示内容も「最近のアプリ」と「よく使うアプリ」の間で変更でき、任意のアプリを配置できるという非常に便利な機能でしたが、残念ながらWatchOS 10では先ほどご紹介したアプリスイッチャー機能に統合され、大幅に自由度が低下してしまいました。

代わりに、これまでは画面の下端から上にスワイプすることで表示していたコントロールセンターが、サイドボタンで開けるようになりました。

コントロールセンターをよく使う方にとっては便利になったのかもしれませんが、LUCAとしてはこれまでのDockがなくなってしまったのが何より残念です。


新しい、スヌーピーの文字盤を適用したApple Watch Series 7のスクリーンショット

🅱️ スワイプ操作

今回変更されたボタン操作は以上です。続いては、文字盤の上下・左右スワイプで呼び出せていた機能がどのように変わったかご紹介します。

左右スワイプ

これまでの操作
1つ前・1つ後の文字盤に切り替える
WatchOS 10の操作
なにも起きない

...今回のアップデートで一番不思議な変更点です。

これまでは「お気に入りの文字盤を複数保存しておいて、左右スワイプで切り替える」という使い方ができていたのですが、この機能はなくなり、代わりに実行できる機能なども登録されていない状況です。

意図的に無くされたものなのかバグなのかは不明ですが、現在は文字盤画面で左右にスワイプしても何も起きません。

上スワイプ

これまでの操作
コントロールセンターを開く
WatchOS 10の操作
スマートスタックを開く

画面の下端から上にスワイプする操作は、今回のアップデートから先ほどご説明した「スマートスタック」機能に割り当てられました。少し違和感はありますが、デジタルクラウンと同じ動きと考えるとわかりやすいかもしれません。

※なお、文字盤を選択した後に1本指で上下にスワイプする、VoiceOver特有のジェスチャーには今でもコントロールセンターを開くオプションが残っています。


🅲 これまでと同じ操作

さて、ここまでWatchOS 10で変更された基本操作の一覧をご紹介しましたが、整理しやすいように以前から変わっていない操作についても一通り記載したいと思います。

○デジタルクラウンのシングルクリック
アプリ一覧画面に移動する、または文字盤に戻る
○デジタルクラウンのトリプルクリック
アクセシビリティ機能のショートカット(VoiceOverの起動・停止など)
○デジタルクラウンの長押し
Siriの起動
○サイドボタンのダブルクリック
Apple Pay(Wallet)の呼び出し
○サイドボタンの長押し
電源操作・SOS/緊急電話など
○デジタルクラウン・サイドボタンの同時押し
スクリーンショットの撮影(設定で有効化している場合)
○デジタルクラウン・サイドボタンの同時長押し
強制再起動
○文字盤で画面上端から下にスワイプ
通知センターを開く

まとめ

そんな訳で、今回の記事ではWatchOS 10で大きく変わってしまった、基本操作についてまとめてご紹介しました。

便利になったところだけではなく、使いづらくなってしまった部分などもあるかと思いますが、早いうちに新しい操作に慣れてApple Watchを使いこなしていきましょう。


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