視覚障害ユーザにお勧め🎵
〜My iOSショートカットレシピ集〜
iPhone・iPadで様々な操作を効率化してくれる、純正の「ショートカット」アプリ。普段からランチャーアプリなどと組み合わせて利用されている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなショートカットアプリについて、LUCAが発見/自作して便利に使っているおすすめのレシピをまとめてご紹介したいと思います。
🌐記事中でご紹介しているショートカットレシピは全てLUCA自身のiPhoneで試用してから共有していますが、サードパーティ開発者製のものは更新・改変されてしまい、正しく動作しなくなる可能性があります。ご了承ください。
なお、LUCA自作のショートカットレシピの一部にはポケットサウンドの無料音源を利用しています。
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🔴 消音スイッチ(効果音付)
■概要
最初にご紹介するのは、効果音・バイブを設定することで設定状況の確認をしやすくした、消音モード切り替えようのショートカットレシピです。
アクションボタン非搭載の端末ではあまり意味がないかもしれませんが、この後ご紹介するMulti Buttonショートカット等を使い、iPhone 15 Pro/iPhone 16シリーズ搭載のアクションボタンに複雑なアクションを割り当てたい場合などにはとても便利なんです。
■事前準備
本レシピではデバイスの消音モード状況を判断するため、「Actions」というサードパーティ製アプリを利用しています。
事前にAppStoreからダウンロードして、一度起動しておきましょう。
■使い方
- 1⃣ 上記リンクを開き、「ショートカットを入手」からレシピをショートカットアプリに追加します。
- 2⃣ 必要に応じてショートカットを編集し、効果音やバイブの有無等お好みの設定に変更してご利用ください。
※なお、本体を振動させるアクションが含まれるため、デフォルトの状態ではiPod・iPad・Macなどではご利用いただけません。
🔵 クリップボード保存(Yoink使用)
■概要
続いてご紹介するのは、クリップボードにコピーしたテキスト・メディアなどを保存して端末間で同期することのできる、「Yoink」というサードパーティ製アプリを瞬間的に呼び出すことができるショートカットです。
なお、別アプリを使いたくないという方・テキスト以外をコピーする予定がないという方向けに、純正機能のみを利用したレシピもご用意しています。その場合には、次項の「クリップボード保存(アプリ不使用)」をご利用ください。
■事前準備
本レシピで呼び出す、「Yoink」を事前にAppStoreからダウンロードし、起動・初期設定を実施してください。
■使い方
- 1⃣ 上記リンクを開き、「ショートカットを入手」からレシピをショートカットアプリに追加します。
- 2⃣ ショートカットを実行するとYoinkが立ち上がり、ペーストの許可を求めるダイアログが表示されます。「許可」を選択しましょう。
- 3⃣ ペースト完了のアラートが表示されますので、「OK」を選択して閉じます。
- 4⃣ 保存した内容はいつでもYoinkアプリ内から、該当項目を選択することで再利用することができます。
🟠 クリップボード保存(アプリ不使用)
■概要
3つ目のショートカットレシピは先ほどのものと似ていますが、サードパーティ製アプリを使わずにクリップボードにコピーしたテキストをtxtファイルとして任意の場所に保存することができるものです。
なおYoinkを利用したものと異なり写真等メディアのコピーには対応していませんので、ご注意ください。
■事前準備
本レシピではクリップボードの内容をテキストとして保存するため、生成されたtxtファイルの保存先フォルダを用意する必要があります。
事前に純正の「ファイル」アプリで任意のフォルダへ移動し、画面右上の「その他」メニュー↠「新規フォルダ」を選択して、「クリップボード」等お好みのフォルダ名をつけましょう。
■使い方
- 1⃣ 上記リンクを開き、「ショートカットを入手」からレシピをショートカットアプリに追加します。
- 2⃣ 追加したレシピを編集し、「ファイルを保存」アクションの変数「local」を変更します。なお、VoiceOver操作では上下スワイプで編集したい変数名を選択することができます。
- 3⃣ 変数の編集を開始するとファイル選択画面が表示されますので、先ほど作成したフォルダの中まで移動した後、画面右上の「開く」を選択しましょう。
- 4⃣ その他、お好みに合わせて設定を編集ご、レシピの編集を完了します。
- 5⃣ 上記設定を完了後に本ショートカットを実行すると、効果音再生と共にコピー中のテキストが「Clip_(現在日時)」という名前で保存されます。
保存先にもよりますが、初回起動時にはフォルダへのアクセス許可を求めるダイアログが表示されることがあります。そのような場合には「OK」を選択して許可しましょう。
🟢 アクションボタンの活用(Multi Button)
■概要
こちらは以前にiPhone 16 Pro紹介の記事でもご紹介したことのある、アクションボタンに2つの機能を割り当てることができるショートカットです。
なお、サードパーティの開発者によって作成・管理されているレシピなので、更新・機能変更などにはご注意ください。
■使い方
- 1⃣ 上記リンクを開き、「ショートカットを入手」からレシピをショートカットアプリに追加します。
- 2⃣ 追加したレシピの編集画面を開き、「ショートカット 1」と書かれた項目を探して編集します。
- 3⃣ ここには通常通りアクションボタンを長押しした時に実行されてほしいショートカットの名前を一字一句正しく入力します。
- 4⃣ 同じく「ショートカット 2」と書かれた項目を編集し、今度は任意の時間内に2度目にアクションボタンを押下した際に発火してほしいショートカットの名前を正しく入力します。
- 5⃣ 続いて2回目のアクションボタン押下を感知する秒数を設定するため、「Set the number of seconds...」というコメントの下の数字「7」と、If文「Time Elapsed From Last Run, が次より小さい, 7, の場合」の数字「7」をそれぞれ編集します。
※なお、デフォルトでは7秒に設定されていますが、LUCAの経験上は3~4秒程度が使いやすいかと思います。 - 6⃣ ショートカットの編集を完了し、「設定」アプリの「アクションボタン」ページを開きます。
- 7⃣ 呼び出すアクションを「ショートカット」に設定後、画面下方のボタンから先ほど調整した「Multi Button」を選択します。
- 8⃣ ここまで設定すれば、あとはアクションボタンの長押しと2度目のクリック、それぞれの機能を便利に使い分けることができるようになります。
※注意: 本レシピでは、2つ目の機能を呼び出すために、必ず1つ目の機能も呼び出されてしまうという弱点があります。登録するショートカットやその順番を工夫してご活用ください。
なお、現在LUCAは前項までにご紹介した「消音モード切替」と「クリップボード保存(Yoink使用)」の2つのショートカットを割り当てています。
🟡 モバイル通信切り替え
■概要
5つ目のレシピは普段からeSIMを利用されている方にお勧めのショートカットです。
物理SIMとeSIM、またはeSIM同士を簡単に切り替えられるようになるので、LUCAも一時期前項の「Multi Button」と組み合わせて使用していました。
■事前準備
こちらのショートカットは「現在使用中のSIM」と「有効化はされているが使用されていないSIM」とを切り替えるものなので、じぜんに2枚目のeSIMを追加・有効化している必要があります。
「設定」アプリから「モバイル通信」ページへ移動し、「SIM」欄からお使いのeSIMをオンに切り替えましょう。
■使い方
- 1⃣ 上記リンクを開き、「ショートカットを入手」からレシピをショートカットアプリに追加します。
- 2⃣ 必要に応じてショートカットを編集し、効果音やバイブの有無等お好みの設定に変更します。
- 3⃣ ショートカットを実行すると効果音とともに新しく有効化されたSIMの名称がポップアップ表示されますので、「OK」を選択して確定しましょう。
🟣 YouTubeダウンロード(スクリプト・a-Shell使用)
■概要
こちらのレシピは、以前にもご紹介したことのあるiPhone向けのターミナルアプリ、「a-Shell」を利用して簡単にYouTubeから動画・音源をダウンロードすることができるショートカットです。
なおショートカットレシピそのものはLUCAが自作したものですが、一部サードパーティ製のスクリプトを使用していますので、ご利用は自己責任にてお願いします。
■事前準備
こちらのレシピでは「a-Shell」というターミナルアプリを利用していますので、初めにAppStoreからダウンロード・起動しておきましょう。
続いてYouTubeから動画をダウンロードするためのPythonスクリプト、「yt-dlp」をGithubからダウンロードします。
その後、ダウンロードした「yt-dlp」はファイルアプリの「このiPhone(iPad)内」↠「a-Shell」に移動してください。
※「a-Shell」フォルダが空の場合には非表示になってしまっていることがありますが、その場合は画面上部の検索欄から「a-Shell」と入力することでアクセスできるようになります。
※iCloudフォルダにも同名のフォルダが作成されますが、必ずローカルに保存するようにしましょう。
■使い方
- 1⃣ 上記リンクを開き、「ショートカットを入手」からレシピをショートカットアプリに追加します。
- 2⃣ ご利用のブラウザでお好みのYouTube動画を開き、「共有」ボタンから本ショートカットを選択します。
- 3⃣ 保存フォーマット(mp4またはm4a)の確認ダイアログが表示されますので、任意の項目を選択してください。
- 4⃣ その後は自動的にa-Shellアプリが起動・ダウンロード処理が実行され、ダウンロード済みのファイルはファイルアプリの「このiPhone(iPad)内」↠「a-Shell」フォルダに保存されます。
※本ショートカットを実行する前にa-Shellアプリで「~/Documents」以外のフォルダに移動してしまっていると、動画の保存先が変更されてしまいファイルアプリから確認できなくなってしまいます。その場合には、事前にa-Shellで「cd ~/Documents/」と入力してカレントディレクトリを変更するか、ダウンロード後に「mv (ダウンロードしたファイルのパス) ~/Documents/」と入力してファイルを移動してください。
🟤 キャッシュクリア
■概要
最後にご紹介するのは、ブラウザで表示中のページのキャッシュを強制的にクリアしてくれる、JavaScriptを利用したレシピです。
更新されているはずのニュース記事の表示内容がなかなか変わらない時、アップしたブログが反映されない時など、PC版ブラウザのスーパーリロードのような形で使えます。
■事前準備
本ショートカットではブラウザに直接JavaScriptを渡す仕組みになっているため、事前に設定からスクリプトの実行を許可する必要があります。
「設定」アプリを開き、「アプリ」↠「ショートカット」↠「詳細」の順に移動し、「スクリプトの実行を許可」をオンにしてください。
■使い方
- 1⃣ 上記リンクを開き、「ショートカットを入手」からレシピをショートカットアプリに追加します。
- 2⃣ ご利用のブラウザを開き、キャッシュをクリアしたいウェブページに遷移します。
- 3⃣ ブラウザの「共有」ボタンから本ショートカットを選択し、ページがリロードされたことを確認します。
※なお、ページによってはこちらの方法でキャッシュがクリアされないものもあります。状況に応じて、Safariのウェブデータ消去と併用してください。
○ まとめ
さて、今回の記事では視覚障害者ユーザにも使いやすい、LUCAのお勧めショートカットレシピを7つご紹介しました。
普段使いしやすいもの・シーン別に役に立つものなど便利なレシピをピックアップしましたので、ダウンロードしてご利用いただければ幸いです。