スクリーンリーダーも途切れずはっきり‼︎
話題の「低遅延モード」とは?
最近になってワイヤレスイヤホンをスクリーンリーダーの搭載されたパソコンと組み合わせて使うことが増えてきたLUCAですが、事前知識もなく使い慣れたものを接続しようとした際、あまりの頭落ち(音声の始めがかすれて聞こえなくなる)・途切れ・遅延のひどさに驚いてしまいました。ラクセステックでも何度か御紹介している通り※スマートホン用に購入するイヤホンには拘っているので粗悪品というわけではないはず...と思い、イヤホンに詳しい知人に聞いてみたところ、「そんなんじゃダメでしょ」と一蹴されてしまいました(笑)
そんな経緯で教えを乞うたLUCAに勧められたのが、重たいスクリーンリーダーの音声でも綺麗にはっきり聞こえるようになる、「超低遅延モード」搭載のBluetoothイヤホンでした。今回の記事ではこの度LUCAが購入したイヤホンと送信機のご紹介を兼ね、実際に見違える(聞き違える?)ほど音声がきれいに聞き取れるようになった、「低遅延モード」という機能についてご説明したいと思います。
※ これまでラクセステックでご紹介してきたBluetoothイヤホンについてはこちら: 「Power Beats Pro」 / 「SoundCore Liberty 2 Pro」 / 「Beats Studio Buds」
💬 本記事の内容は大部分が受け売りで、LUCA自身はあまりオーディオ機器に詳しい訳ではありません。また本記事から、Amazonアフィリエイトのリンクを使用してご紹介しています。コンテンツブロッカーをご利用の場合は表示されませんので、一時的にオフにしてご覧ください。

「低遅延モード」って何?
それでは早速、今回LUCAが初めて知った、「低遅延モード」とは何か、簡単にご説明したいと思います。
まずはワイヤレスイヤホンの「遅延」についてですが、これはスクリーンリーダーをお使いの方であれば一度は経験したことがあるのではないでしょうか。iPhoneでは発生しにくいようですが、物理的な接続がないBluetoothイヤホンには、どうしてもデータの送受信時に遅れが生じてしまいます。特にパソコンや一部Androidスマートホンではイヤホンの質に関わらず、操作に支障を来すほどの遅延が見られることもあります。
ミュージックを再生する、視覚的情報を閲覧するという一般的な使用方法であればそれほど気になることはないかもしれませんが、視覚障碍者、特にスクリーンリーダー利用者にとっては0.2、3秒の遅れでも操作ミスの元となってしまいます。また遅延の一症状として発生する「頭落ち」は特に高速読み上げ設定を利用している方にとっては致命的で、読み上げの度に、初めの数単語が聞き取れないという問題に繋がってしまいます。そこでこの数年で開発されたのが、音質よりも遅延をなくすことに特化した、「低遅延モード」です。
一般的に「低遅延モード」とは接続の安定性と引き換えにデータ送受信の際に生じる遅延を可能な限りなくしたもので、通常のワイヤレスイヤホンで生じる200ms(ミリ秒)以上の遅延を、100ms以内に抑えてくれるものです。最近では「超低遅延モード」というものを搭載したモデルも発売されていますが、メーカーによって基準が違い、何ms以下ならば「調停遅延」なのかという明確な違いはないようです。
このようにリアルタイムで音声を届けてくれる低遅延モードですが、デメリットも多く、あまり向いていない使用法もあるようです。
- メリット
- 音声データの送受信に時間がかからず、スクリーンリーダーやリアルタイム配信の音声が円滑に届けられる。
- 映像と音声の間のずれが少ないため、ゲーム中の操作ミスを減らすことができる。
- デメリット
- 一般的に高性能ドライバと併用することができず、高音質で利用することができない(最近では高性能コーデックのおかげで改善されてきています)。。
- 接続が比較的不安定になるため、端末間の距離が開いてしまう際やBluetooth接続の入り混じった環境では途切れやすくなってしまう。
低遅延イヤホン「Black Shark Lucifer T1」のご紹介
低遅延モードについてご説明したところで、今回LUCAが購入したBluetoothイヤホン、「Black Shark Lucifer T1」についてご紹介したいと思います。...と言っても、これまでのように最新式でもなければ高性能なイヤホンでもありませんので、最新のBluetoothいやほんについて知りたい方には不要な情報かもしれません。ご了承ください。
「Lucifer T1」はいわゆるゲーミングイヤホンの一種で、特にゲーミング用品を販売している「Black Shark」が発売しているシリーズの1つです。同じLuciferシリーズでもより新しいモデルや遅延カット率の高いものが発売されていますが、今回はゲーム用に利用する訳でもないので、コストパフォーマンスの高い、55ms低遅延のゲームモードを搭載した「Lucifer T1」を買うことにしました。
LUCAが購入した時には3,300円程度でしたが、今では更に値下げされているようなので、気軽に購入できる価格帯ではないでしょうか。以下はAmazonのリンクです。アフィリエイトリンクなので、コンテンツブロッカーをオフにしてご覧ください。
LUCAの個人的な意見になってしまいますが、購入してみて感じた、使い心地についてまとめてみました。
- ケース・本体
- ケースの形状は少し角ばっているような印象で、蓋は一般的な、蝶番で縦に開くようなスタイルです。
- ケースの蓋は軽いプラスチック製で、やや安っぽい印象を受けてしまいます。
- ケースに収納された状態でステムのような部分が少し突出しているため、比較的取り出しやすい形状になっています。
- イヤホン本体はやや好き嫌いが分かれる外見で、丸美の強い本体部分から、LEDインディケーターや充電端子のついたステムのようなものが伸びているような形状です。
- ケース・本体ともに黒一色ですが、LEDが蛍光グリーンなので近未来的な見た目になっています。
- 操作
- 操作ボタンはタッチ式なので、視覚障碍者には少し慣れが必要かもしれません。
- 音質が上がるミュージックモードと遅延を55msまで抑えられるゲームモードが搭載されていて、タッチボタンを3回続けて触れることで切り替えることができます。
- 音質
- ミュージックモードではクリアな音質になりますが、やや平坦な音に聞こえてしまいます。
- ゲームモードでは遅延時間が大きく改善される代わりに音質が低下し、ややくぐもった音に感じます。
- どちらのモードでも高音質とは言い切れないので、音楽を楽しみたい方にはあまり向いていないかもしれません。
- 低遅延
- 100msの遅延でも命取りとなるゲーマーのために開発されたイヤホンということもあり、ミュージックモードでも殆ど気にならない程度の遅延しかありません。
- ゲームモードではキーを押してから音声が流れるまでにタイムラグを全く感じられないほどで、スクリーンリーダー利用者には十分以上の性能だと思います。
- バッテリー
- ケースと組み合わせた際のバッテリー性能は通常時で35時間と優秀ですが、イヤホン単体では3.5時間とあまり安心して使い続けられるほどではありません。

低遅延Bluetooth送受信機「JPRiDE JPT1」のご紹介
続いてご紹介するのはイヤホンと同様、低遅延機能を備えたBluetoothの送受信機です。こちらはもちろん、スマートホンやノートPCなどBluetooth機能をデフォルトで搭載している機器には不要なアイテムですが、一部のデスクトップPCやテレビなどとBluetoothイヤホンを接続した場合には必要になるものです。またBluetooth5.0を搭載している他、遅延を40ms以内に抑えてくれる、「APT-X LL」というコーデックスに対応していますので、Bluetooth性能の低い機器と接続することで高音質のオーディオを楽しむこともできます。
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JPT1の最大の特徴はBluetooth5.0という比較的高いBluetoothバージョンと、「APT-X」という、遅延の非常に少ないコーデックスに対応している点です。加えて2台同時接続・送受信の両方に対応しており、3,000円代とは思えないほどの高性能です。
操作は送受信モードを切り替えるためのスライドボタン1つと物理ボタン1つだけで行えるので視覚障碍者にも使いやすく、一度ペアリングをしたイヤホンとはその後自動的に接続されるようになるので複数の端末間で繋ぎなおすときにも便利です。また13時間の連続使用に耐えられるバッテリーを積んでいるため、外出中の利用でも安心です。
※高性能な送信機でも、バージョン・コーデックスの低いイヤホンと接続する際にはそのスペックに自動的に合わせられてしまい、本来の実力を発揮することができません。本記事でご紹介した「Lucifer T1」のバージョンは5.2とJPT1よりも高いもののコーデックスはAPT-X LL非対応なので、低遅延イヤホンを選ぶ際にはよりスペックの高いものを選んだ方が良いかもしれません。因みにLUCA自身、今後APT-X LL以上のコーデックスを搭載したイヤホンを購入しようか検討しているところです;
まとめ
ということで、今回の記事ではLUCAが最近になって知った「低遅延モード」と、それを搭載したイヤホン・送受信機についてご紹介してきました。
「JPT1」と「Lucifer T1」ではややスペックに差がありますがスクリーンリーダー利用者のユーザビリティを大幅に向上させてくれるのは確かなので、日常的にパソコンを使っている方はぜひ試してみてください。