9月公開予定、iOS27βのアクセシビリティは? ベータ版OSの使い方と合わせてこっそりご紹介🤫


毎年6月のWWDCで開発者向けに発表され、9月の新機種発売に先立って一般公開されるAppleの各種OS。今年、2026年はiOS27のベータ版が6月9日からリリースされています。

管理人LUCAは本サイトのiPhone用アプリを公開するためにApple Developer Programに登録しており、毎年これらメジャーアップデート版のベータ版OSを初期公開段階からテストしています。

そこで今回の記事では7月初旬現在のiOS27βでVoiceOverがどのように変わったか、アクセシビリティ上の不具合が無いかなどをこっそりお伝えすると共に、実際にベータ版OSを試してみたいという方向けに、無料で開発者用ベータを導入する手順についてご紹介したいと思います。


白い画面に「APPLE BETA」と表示されたスマートホンを、周りから茶トラ猫・グレーのウサギ・黒茶のマメシバが興味深げに覗き込んでいるイラスト。

📌VoiceOverの新機能・仕様変更

それでは早速本題1つ目、VoiceOverに関連した新機能・仕様変更についてご紹介します。

Ⓐ AIを利用したVoiceOver認識

VoiceOverユーザにとって一番大きな変更点が、AI機能を利用した画面・画像認識機能の強化かと思います。残念ながらApple Intelligence対応モデル(iPhone 15 Pro以降)限定ではありますが、以下の通りVoiceOverの純正機能を通して、画面上の任意の箇所について具体的な説明を受けることが可能となっています。

機能概要実行方法
画面を詳しく見る画面全体を認識し、専用のウィンドウに説明を表示する。
説明後更に詳しく質問することも可能。
Dynamic Islandで上下スワイプし選択
画面について質問画面上の特定のコンテンツについて音声入力にて質問し説明を受けることができる。Dynamic Islandで上下スワイプし選択
画像を詳しく見る単一の画像を認識し、専用のウィンドウに説明を表示する。
説明後更に詳しく質問することも可能。
対象の画像上で上下スワイプし選択
インテリジェントな画像説明単一の画像について、その場で詳しく説明を受けることができる。対象の画像上で上下スワイプし選択
画像について質問単一の画像について音声入力にて質問し説明を受けることができる。対象の画像上で上下スワイプし選択

なお上記認識機能はVoiceOverコマンドからも呼び出すことができるため、LUCAはフルスクリーンアプリでも「Explore Screen/画面探索」が使えるよう、「画面の両端を2本指でトリプルタップ」に割り当てています。

「Be My Eyes」や「スイフトアイ」の詳細な説明と比べるとややシンプルではありますが、その場で画面・画像の情報を得られるメリットはとても大きいと感じています。

Ⓑ 読み方辞書の読み込み/書き込み(予定)

こちらはまだ実装テスト段階のものと思われますが、以前から単語の読みを登録できるようになっているVoiceOverの「読み方」欄に、新たに辞書の書き出し/読み込み用ボタンが設置されました。

設定アプリから「アクセシビリティ」⇒「VoiceOver」⇒「発話サポート」⇒「読み方」へ移動すると、画面最下部に「読み込み」・「共有」というボタンが追加されており、それぞれCSV(カンマ区切りテキスト)での読み書きができるようになっています。

この機能が正式版でも導入されれば、「VoiceOverユーザ間で読み間違いの多い単語を集めて設定を共有する」といった使い方ができるようになるのではないかと思われます。

Ⓒ 読み上げ単位の仕様変更

あまり大きな変更ではありませんが、新たに「タッチしたときに選択・読み上げされるテキストの単位」が設定できるようになりました。

VoiceOver内に「テキスト探索」という項目が追加されており、ここからタッチした要素全体を読み上げる「段落」、要素内の各行を読み上げる「行」、要素内の文や一塊になった情報を読み上げる「文」のいずれかを選べるようになっています。

多くのVoiceOverユーザが日常的に利用している「1本指左右スワイプ」のジェスチャーには適用されないものの、状況に応じて、目標のテキストへより早く移動できるようになる、便利な変更点かと思います。

Ⓓ 多言語読み上げの仕様変更

iOS27βでは「声」ローターを英語の音声に合わせている際、日本語のテキストを主音声で読み上げてくれるようになりました。従来は英語音声では日本語の文字を正しく認識・読み上げすることができなかったため、比較的大きな仕様変更と言えるでしょう。

これは普段からPC・Androidのスクリーンリーダーでネイティブな英語音声・日本語音声を個別に設定し、自動切換えさせて利用している管理人LUCAにとってはありがたい仕様変更で、文字種によってシームレスに読み上げが切り替わる便利な仕組みとなっています。

ただこの仕様変更についてはAppleが意図して追加したものかはわからない状況で、今後のアップデートで以前までの状態に戻される可能性があります。特に英語音声選択時には1文字読みさせたときに漢字の説明が読み上げられないという不安定な挙動も見られるため、今後の動向が気になるところです。


📌アクセシビリティ関連の不具合・バグ

続いては現在ベータ版にて発生している、バグについてです。

Ⓐ 点字画面入力の機能破損

現状VoiceOver最大のバグとされているのが、点字画面入力の破損です。β1では「起動するまでに時間がかかる」だけだったのですが、最新版のβ2では一度に1~3または4~6の点のどちらか片側しか認識できない状況となっており、実質機能破損状態となっています。

元々一度に3点しか触れない「片手モード」はかろうじて利用できるものの、こちらも日本語変換をする際、2回に1回ほどの割合で改行が入力されてしまうなど、極めて不安定な挙動です。

この事象は世界中のVoiceOverユーザから報告が挙がっており、次期β3にて改善される可能性が高いとはされていますが、日常的に点字画面入力を利用している方は、確実に修正されるまでアップデートは待機された方が良いかと思います。

Ⓑ 過去に読み上げた単語の繰り返し

続いては何故か毎バージョン、初期ベータ版限定で現れる「過去に読み上げた単語を、テキスト読み上げの度に繰り返す」バグです。

対象となる単語は「戻る」、「閉じる」、「ホーム」等2、3文字の短いものが多く、ブラウザやSNS等のプレーンテキスト(リンク・ボタン等操作を受け付ける要素、見出しや箇条書き等の構造を除いた純粋なテキスト)をフォーカスした際、テキストの内容の前に必ず付け加えられてしまうような状況です。

※例: 「こんにちは」というテキストをフォーカスした再、「戻る こんにちは」と読む等

ただこの不具合は前述した通り、毎年β版の初期段階で頻発しているもので、多くの場合、更新が進むに連れて改善されているので、もう少し待っていれば対処されるのではないかと思われます。

Ⓒ 時刻の読み上げ(修正済み)

こちらはβ1で発生、その後多くのフィードバックが寄せられたことによりβ2で改善された不具合ですが、参考として掲載します。

iOS27β1では「16:30」等24時間表記で書かれた時刻であっても、なぜかフォーカスを当てると「4時30分午後」というように、12時間表記且つ違和感のある順序で読み上げてしまっていました。

こちらの例のように「h:mm」形式であればまだよかったのですが、Apple Watchの文字盤など秒単位まで表示される環境では「4時30分午後秒」という謎の読み上げ形式になってしまい、秒数は完全に無視されるというひどい仕様となっていました。

VoiceOver限定のバグは改善されるまでに時間を要することが多いのですが、どうやらこちらの不具合は多言語で発生していたようで、急いで対処してもらえたので一安心です。

Ⓓ iOS 26までの不具合も継続中

iOS26から発生していたバグの多くは、残念ながら27βでも継続してしまっている場合が多いようです。

LUCAが個人的に最も気にしている「外付けキーボードからの入力時に同じキー/組み合わせが連続して入力されてしまう」バグについても今のところ改善は見られず、すぐに対処してもらえるという可能性も低そうな印象です。


📌開発者用ベータ版のインストール手順

iOS27βにおけるVoiceOverの現状をご説明したところで、続いてベータ版にご興味のある方向けに、開発者用ベータをインストール・使用する手順についてご紹介します。

なお以前までは有料のデベロッパアカウント(年額¥12,800)がないとインストールできなかった開発者用ベータですが、最近では無料アカウントでも利用できるようになっているそうですので、今回は有料登録不要の方法を解説したいと思います。

1. Apple Developerへの無料登録
方法A アプリからの登録
(1) App Storeで「Apple Developer」アプリをインストールします。
(2) アプリを起動し、「Account」タブに切り替えます。
(3) 「サインイン」を選択し、普段使っているAppleアカウントでログインします。
(4) 利用規約に同意し、アカウント名が正しく表示されていることを確認します。
方法B Webからの登録
「Apple Developer」サイトへアクセスします。
(2) ページ上部の「サインイン」を選択し、Appleアカウントでログインします。
(3) 利用規約に同意し、アカウント名が正しく表示されていることを確認します。
2. iPhoneのバックアップ
※ベータ版で問題が起きた時にOS・データを復元できるよう、必ずアップデートの前に端末のバックアップを取ってください。
3. ベータ版アップデートの有効化・適用
(1) 「設定」アプリを開き、「一般」、「ソフトウェアアップデート」の順に移動します。
(2) 「ベータアップデート」欄を開き、「iOS 27 Developer Beta」に設定します。
※「ベータアップデート」が表示されない場合、Apple Developerにログインするために利用したApple アカウントと端末のアカウントが同じであることを確認し、端末を再起動してください。
(3) ソフトウェアアップデート画面に戻ると、利用可能なベータ版がある場合にはその詳細画面が英語で表示されます。
(4) 以後、ベータ版OSへのアップデートは正式版と同じ手順で実施できるようになります。
4. ベータアップデートからの復元
(1) 以降のベータ版アップデートを受け取りたくない場合、ソフトウェアアップデート画面から「ベータアップデート」をオフに設定します。
(2) インストール済みのベータ版OSよりも新しい正式版アップデートが提供されてから、通常通り更新することで正式版に戻すことができます。
(3) ベータ版OSからダウングレードしたい場合は端末を初期化し、バックアップから復元する必要があります。

📌まとめ

さて、今回の記事では6月から公開・更新されている次期iOS27のベータ版について、VoiceOverの新機能や不具合を中心にご紹介すると共に、ベータ版OSのインストール・適用方法についてご説明しました。

いつどのような問題が発生するかわからないベータ版OSを利用するためにはある程度の知識・技術が求められるものの、やはり新機能をいち早く試せるというメリットは大きいかと思います。

皆さんも現状のバグ・不具合や導入によるメリット・デメリットをしっかり知った上で、ご興味のある方はぜひ開発者用ベータにも挑戦してみていただければと思います。